2025年の税収弾性値予測コンテストの結果をご報告します。本年も多数の方のご応募をいただき大変ありがとうございました。
評価の方法は毎年同じです。まず、応募していただいた方々の中から税収弾性値と税収と名目GDPの関係に矛盾の無い方を選び、その中から税収、名目GDPの実績との乖離率が一番小さい方を選ぶという2段階の方式で選考いたしました。なお、募集時の2024年度の名目GDPがその後わずかに改訂されましたが、評価に影響がありませんでしたので、以下のグラフは改訂後の数値により作成しています。
図1は、応募された方々ののうち税収弾性値=税収伸び率÷名目GDP伸び率という関係を満たした方々を選び、その方々の名目GDPと税収の予測値と実績値を示しています。
【図1】名目GDPと税収
実績値に近い方が優秀者となりますが、そのままの数字ではなくて、実績値との乖離率の少ない方を優秀者としました。それを示すのが図2です。横軸と縦軸の目盛りが等しい距離になるようにしています。グラフの中の縦横の目盛りが正方形になっているので、実績との距離と順位が直感的に理解されると思います。
【図2】名目GDPと税収の実績との乖離率の絶対値
税収弾性値予測コンテスですから税収弾性値にもっとウエイトをつけて評価すべきというご意見もあるでしょう。それを考えるのが図3です。図で、横軸が名目GDPの増加率、縦軸が税収の増加率ですから、税収弾性値は点と原点を結ぶ直線の傾きになります。図には、実績の弾性値2.9、上位入賞者の方の弾性値を示した直線を描き、図2と同じように、実績との距離が分かるように、縦横の目盛りの距離が同じになるようにしています。なお、1位の方と2位の方の弾性値が同じになっているのは四捨五入によるものです。
【図3】税収増加率、名目GDP増加率、税収弾性値の関係
ここで、弾性値を重視すると名目GDPや税収が実績から離れた方を評価することになります。税収と名目GDPの関係を理解して税収を予測するということが本コンテストの目的ですので、税収と名目GDPと実績との乖離を重視して順位を決めることにいたしました。
なお、税収の名目GDPに占める比率は、2024年度の11.7%から12.6%へと上昇しました。税収弾性値が高いということは、実質的に増税をしているということを理解する必要があります。
この結果、第3位は第一ライフ資産運用経済研究所経済調査部首席エコノミストの永濱利廣様、第2位は横浜国立大学大学院先進実践学環出身の佐藤信太郎様、第1位は創価大学大学院経済学研究科経済学専攻(修士課程)1年の陳涛(チン トウ)様と決定いたしました。皆様、大変おめでとうございます。